![]() 視察2日目は、前日とうって変わって風のない晴天に恵まれ、暖か。無農薬茶園と水稲布マルチ農地見学も陽だまりで話し込みました。(といっても技術的なことは私の頭の上をひゅんひゅんと抜けていきましたが。) ●お茶も自然体で 前夜のなべ談義で、農薬付けのお茶栽培の現状の恐ろしさをたっぷり聞いただけに、無農薬茶園見学では、専門家のみなさんの質問も真剣でした。他の茶園から農薬が飛んでこないように木々に囲まれた畑に育つお茶。ここでは5月と10月の一番茶だけを積み、虫が食わないうちに枝を深く刈り込み、不断のお手入れ。仲間内での流通で品切れとなる有機茶をいただきました。農薬を使わないと虫被害で収穫できるところまでいかないけれど、天敵も増え、お茶も抵抗力を強めるので、3年くらい辛抱すると味わい深い有機茶の誕生。「紅茶も有機にかぎる。」とは、喫茶店を自宅で開いている森先生の言。 ●水稲布マルチ 真っ白な布が一面土地を覆う光景は、ある種の宗教活動かと近所の人が眉をひそめたという布マルチ農法。綿でできた布にモミを載せ、もう一枚布を合わせて、土に敷き詰めていきます。稗がでないように苗が3枚葉の高さになったら水を抜くと、稗は倒れます。稗は稲より高く茂る憎い雑草。水量コントロールさえうまくいけば、夏の雑草抜きは、田んぼ脇の小さな雑草だけとなり、有機栽培で泣かされる雑草摘みが楽になる。布マルチというと胡散臭げな響きですが、すぐれもの農法なのですね。有機栽培ゆえに不安定な収穫量で、少人数体制では需要に応じきれず、限定販売。市場価格の3倍の値がつくという高級米なので、生産者を増やし、希望者と生産者を結ぶ仲介組織があれば直販ネットワークが広がる。2007年世代や女性向きの事務のお仕事も仲介ビジネスで可能に。 ●掛川民力 掛川スローライフの会の面々から、取組説明をしていただきました。 前掛川市長の榛村純一さんが昭和54年「生涯学習都市宣言」をして以来、生涯学習によるまちづくり、人づくりを進めたのをベースに、受身の学習ではなく、ライフスタイルとしてのスローライフ運動として2002年から市民レベルでの動きが活発化し、2004年8月にNPO法人としての掛川スローライフの会が設立されました。活動の柱は、スローライフに関する各種企画や情報発信が中心ですが、12万人都市掛川にはNPO法人が10団体もないということですので、掛川スローライフの会がある種、市民運動推進やNPOや行政のコーディネータ機能をもっています。設立したばかりの蜜月期にある団体です。生涯学習都市宣言から25年経ち、民度が成熟し、文化を市民が創る時代に掛川も入ってきたのでしょう。 ★掛川から足助へ ![]() 足助(あすけ)町は、名古屋市から車で1時間、豊田市から30分の距離にある中山間地。 2000年の国勢調査では9800人、1970年に既に過疎地域として指定されており、高齢化率28.2%(2001年7月現在)、全国平均17.9%(2001年9月現在)を大きく上回っている。足助は、古くは、三河や尾張地方と信州や身の方面を結ぶ交通要衝で、今も商家の町並みが2kmほど残り、11月の紅葉でにぎわう香嵐渓、三州足助屋敷等の観光資源があり、年間100万人の観光客が訪れます。 足助観光協会事務局長の鱸(すずき)さんに足助の取組に関してお話を聞きました。 平成17日4月1日に足助町は豊田市と合併。足助のアイデンティティを守るため、株式会社三州足助公社をつくり、指定管理者指定を受け、三州足助屋敷等の管理をするようになりました。足助在住者の多くはトヨタ勤務ですが、主な産業は観光。足助の自然や文化に惹かれて移住してくる人もあるようです。 年間観光客の半分が11月の紅葉でにぎわう香嵐渓に訪れるので、ピーク1週間は、30分で豊田市から来られるところが3、4時間かかります。香嵐渓のもみじは、今から350年前に香積寺香積寺11世の三栄(参栄)和尚が、江戸時代の寛永11年(1634)に植えたのがはじまりです。 鱸さんによれば、香嵐渓と京都嵐山紅葉ツアーも組まれているとか。渋滞必須なのに、過激なパックもあるものですね。 ![]() ●三州足助屋敷 香嵐渓の赤い橋を渡ると三州足助屋敷があり、明治時代の足助地方の豪農邸をモデルに新築された施設。消え生きつつある機織、墨焼き、紙漉き、わら細工塔の手仕事を復活再現しています。 この施設で40人の人が働いており、入場料とお土産品の売上げだけで独立採算をとることに成功している施設だといいます。 しかしながら、豊田の生活・アメニティさんによると、年間観光客は96年の232万人をピークに、05年は195万人と減少傾向にあります。三州足助屋敷も入場者数が96年18万人から02年の10万人へと半減しました。三州足助屋敷と百年草は三セクの足助公社となりました。小澤氏は足助観光協会会長兼足助公社社長です。「資本投下の継続は不要な観光地、豊田の通勤圏だから1反農業を週末で行い過疎化に歯止め」(05・9・28、中日新聞)がかけられると述べています。耕作地放棄が合併6町村の中で最も多く、23.2%となっています。グリーンツーリズムの取り組みも行なわれていますが「過疎化に歯止め」がかかるのか、「定常型社会」とどう向き合うのかが課題となります。 2月第二土曜日から3月4日まで、128件の民家や商店に土雛のおひまさまをまつる「中馬ひなまつり」が開催され、2003年には7万人、2004年は5万人の人でにぎわい、8月お盆の頃、たんころりんは竹細工や和紙づくりの技術を利用して、手作りの竹照明で人気もあがっており、手作りまちづくり観光に活路を見出そうとしています。足助商工会青年部の関係者もブログで情報発信しています。 京都橘大学の井口さん編集の「観光文化の振興と地域社会」 (2002年ミネルヴァ書房) 第8章の「地域文化の創造と観光振興」のところでも紹介されていますので、興味のあるかたはそちらも参照してください。 今回の視察アレンジと的確ナビゲーションで安全帰着。 京都府関係者の皆さんに感謝感謝です。 静御前か巴御前かと囃されて、部分コスプレ。ざんばら髪は、落ち武者か。 ![]() ※このブログはトラックバック承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。 いろいろな進展をブログで拝見しました! とてもきれいな写真の数々。 元気に益々輝いておられますね。 ありがとうございます。近いうちに是非お目にかかりたいと思っています。よろしくお願いします。
|
カテゴリ
Profile
浅野令子 (Asano Reiko) Many voices, one community ともに暮らそう 人間死ぬまで現在進行形。生涯現役を目指そう! 求められる自分になる! しなやかにnew public さりげなくnew governance ------------------ 【おすすめLink】 京都ソーシャルアントレ会 Social Innovation Japan 町田洋次の社会起業家・エッセンス 川本卓史京都活動日記 大室悦賀さんのソーシャル・イノベーション備忘録 田辺大さんの社会を変えよう - 社会起業家入門 そふ そふこ 渡邊倫久さんのBlog 以前の記事
2012年 02月
2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 最新のコメント
ファン
|