表札
d0004627_19284198.jpgある漢詩をずっと探しています。それは高校の漢文の教科書に載っていた詩。
「○○寺を過ぎる」だったか。校舎の窓から眺める墨絵のような風景とマッチした詩だったのですが、検索してもうまく探せません。


教科書でおぼえた名詞』をめくっていると、
石垣りんの「表札」に出会いました。


表  札
 

自分の住むところは

自分で表札を出すにかぎる


自分の寝泊まりする場所に

他人がかけてくれる表札は

いつもろくなことはない


病院へ入院したら

病室には石垣りん様と

様が付いた

 
旅館に泊まっても

部屋の外に名前は 出ないが

やがて焼き場のかまにはいると

とじた扉の上に

石垣りん殿と札が下がるだろう

そのとき私がこばめるか?

 

様も

殿も

付いてはいけない

自分の住む所には

自分の手で表札をかけるに限る

精神の在り場所も

ハタから表札をかけられてはならない 

 

石垣りん

それでよい


「おみごと!」と言いたくなるような潔さ良さ。
[PR]
by sdo-asanoya | 2006-01-17 19:24 | ことば
<< 京都みあげ ネット・ソフト化経済センターブログ >>