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アンジュール いつか 宮崎
街が元気だネットより
宮崎NPO事情③「NPO法人のビル所有で事業が広がる」 より抜粋。

(1)知的障害者の職場の実現に関する事業
(2)知的障害者の安定した生活環境の確保に関する事業

NPO法人「いつか会」は、このふたつの事業に取り組むために設立された。
子どもたちの働く場と生活の場となるビルを所有する。
NPO法人で借金してビルを保有すれば、親が死んでも、子どもたちが生活していける事業が残る。NPO法人の借金は、長期借入金が8割、代表者勘定が2割。入居者の負担金を、高鍋信用金庫への返済に充てている。
「いつかビル」の1階の喫茶「アンジュール」は、福祉作業所だった。さおり織の「いつか工房」とともに、今は、社会福祉法人「いつか会」の授産施設になった。

「いつかビル」の1階の喫茶「アンジュールに連れて行ってもらって、最初に気づいたのは、ココファームワイナリーのブドウジュースというメニュー。こころみ学園が作ったワインの醸造・販売による知的障害者の雇用創出事業「有限会社ココ・ファーム・ワイナリー」から仕入れておられます。

社会福祉法人「いつか会」があり、障害福祉サービス事業所「いつかの杜」 が、就労以降支援や生活訓練を行い、NPO法人「いつか会」が「社会福祉法人の事業と 宮崎市の事業に、物件を無償提供しています。「この子達の方が給料がいいのです。休日にはみんなでカラオケに行ったり楽しんでいます。」と、目を細める理事長の武田さん。元信用金庫勤務で得た経営感覚と融資知識を活用し、税務署や各種役所の難しい折衝をしておられ、徹底した在庫ゼロのコスト感覚で、カッチリとした経営が、親が死んでも子どもたちの働く場の確立をするという確固とした想いと経営の天秤感覚に心打たれました。「アンジュール」のワンコインランチは、人気レストランとして活況を呈しています。レストランのほかにも、ウンジョールノ(ピザ喫茶)、ウンディア(菓子、ケーキ製造)アルガンティア(ケーキ、ワイン、工芸品等の物品販売)、有一天(そば)、いつか味噌工房、杜の治療院等々学齢期を終えた就労が困難な障害者の職業訓練や生活指導の場を提供している。お店の名前は、「いつか」という外国語をあて、店内の家具も本物にこだわっておられます。

当事者の親である武田さんの経営感覚がすごい。普通は融資とい道より、賃貸契約を選びがちですが、徹底したコスト感覚と返済計画でビルの所有者となる決断。団塊世代の「生き道」として、己が命の生き筋として参考になる話をお聞きしました。
by sdo-asanoya | 2007-12-26 22:56 | 新しい価値の創造
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