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NPO雇用
5月22日は、大阪大学で開催されたNPO研究フォーラムに参加。この週末はNPO三昧。今年からマージナルフェイズの私ができる頭の贅沢。

小野晶子氏(労働政策研究・研修機構研究員)
「NPOの『就業』の現状と課題」
労働政策研究報告書No.12
『就業形態の多様化と社会労働政策』
-個人業務委託とNPO就業を中心として-

私がSCCJで感じたことと同様の調査結果

(1)業務委託契約従事者の主な仕事内容は情報処理技術者、デザイナー、カメラマン、営業・販売、建設関係などで、1社とだけ契約する専属契約者の割合が多く、「雇用的自営」(自営形態で雇用に近い働き方をする人)が増えている。
(2)業務委託契約従事者は人件費節約の観点からも活用されており、今後の需要拡大が見込まれている。
(3)NPO法人の多くが今後3年間に有給の正職員を増やしたいと考えている。
(4)NPO法人は若年層のキャリアステップや高齢者のセカンドキャリアの場として期待されている。

もう一人のスピーカーの佐野章二氏(ビッグイシュー日本代表取締役)には数年前シアトルを引き上げてから一度会いに行った。そのことを覚えていただいており大変光栄に思う。お会いしたときは、ごみ問題の本を出されたばかりだったような記憶がある。

佐野さんのお話は、
「ビッグイシューの挑戦~ホームレスの自立支援は成功したか~」
1日200円x25冊で、5,000円 
ぎりぎりで生活できるお金
一泊1,000円で泊まれて、三食1,500円、プラス何がしかの出費があったとして、
毎日2,000円くらい残して1ヵ月20日で4万円。
数ヵ月貯めて、安いアパート生活。住所が持てて、初めて職探しができる。
京都四条河原町で立っている人は、お金を貯めて「ビッグイッシューそば」なるものを
開店させたいと思っているそうだ。日本では、ホームレスの99%が男性。
佐野さんの持ってこられた23号ではホームレス特集が載っていた。
62歳になれば月々12万円の生活保護。それまでの我慢と路上生活を
している人も多く、ドヤ街から、釜が崎が大きな福祉村になっていく。

先日お会いした「働きたい女のネットワーク」代表の吉田さんは、
母子家庭で一旦生活保護を受けると、そこからの脱却は難しいので、
そうなる前に、即効性のある相談サービスを心がけているそうだ。

シアトル大学でのソーシャル・ワークの授業でも、制度的に生活保護から
抜けられない実態を学んだ。ところどころにある低所得者住宅群。
生活保護を受けているシングルマザーの娘がティーンエイジャーで
子供を生み、35歳くらいでおばあさんになる人もおり、サイクルは
永遠に繰り返される。

日本でも、女性のニート、フリータ問題を女性の目線で考え、
子供が子供を生み、低所得サイクルから抜けられないという
ことにならないように予防する必要がある。
by sdo-asanoya | 2005-05-24 17:17 | 女性とお仕事
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